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投球障害肩(SLAP損傷)

投球障害肩は、投球時に疼痛や不安感が生じる各種病態の総称になります。野球選手では、非投球側と比較して投球側に特徴的な可動域や筋力の変化が生じるとされていますが、障害との関係は明確になっていません。つまり、病態や組織に加わるストレスにより問題点は異なり、それらを特定することが評価において重要となります。

繰り返しの投球動作は、前方関節包を弛緩させ後方関節包の拘縮を引き起こします。さらに、腱板筋の疲労や微細損傷により、腱板機能が低下することで上腕骨頭の異常運動が生じます。これに、肩甲帯や体幹・下肢の機能低下が加わることで障害発症リスクが増大します。

SLAP損傷は、その損傷形態により4つのタイプに分類され、投球による損傷ではタイプⅡが多いとされています。病態メカニズムとしては、上腕二頭筋長頭腱・上方関節唇複合体が後方に捻じられるピールバック現象、肩外転外旋時に後上方関節唇と上腕骨頭の間に腱板が挟み込まれるインターナルインピンジメントが報告されています。投球動作は、6つの相に分けられ、SLAP損傷は後方コッキング期における最大回旋位において、ピールバック現象やインターナルインピンジメントを生じて引き起こされます。

症状・診断は、投球動作の後期コッキング期に、肩関節上方または後上方部に疼痛や引っかかり感が生じます。関節唇の損傷はMRIで観察することができますが、微小な関節唇損傷は抽出できないため、症状から損傷が疑われる場合には、確定診断として、より精度の高い造影剤を用いた撮影(MRA)を行います。徒手検査は、o’brienテスト(肩を90度挙上、水平内転100~105度の位置にし、前腕回内位と、回外位で下方に抵抗をかけます。その際、回内位で疼痛が誘発するが、回外位では消失する場合を陽性とします。)とクランクテスト(肩を肩甲骨面で150~160度挙上し、上腕骨に軸圧をかけながら、他動的に内外旋を行います。その際に、疼痛や軋轢音が生じた場合、陽性とします。)があります。

治療法は、保存療法と手術療法があり、保存療法は剥離した関節唇の根本的な治療は得られないので、上腕骨頭の異常運動修正や、肩甲骨可動性の向上を行い、関節唇へのストレスを減らしていきます。手術療法は、損傷した関節唇を修復するSLAP修復術や、剥離した関節唇をクリーニングするデブリードマンなどがあります。術後は3ヵ月程度で徐々に投球を再開します。

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